雑誌掲載物件 事例

内容をプリント

豪快にして緻密な6尺出し桁屋根:M様邸

木組みと木肌の美しさに感動:M様邸

重厚なたたずまいと繊細な造り。素朴な木肌と上質な仕上げ。正統な入母屋造りを継承するM邸は、相反する要素が美しく調和している。外に大きく張り出した6尺の出し桁屋根は、空を引き裂くように豪快だ。しかし緩やかに弧を描くむくり屋根は優しい印象で、軒裏の精巧な造りからは職人の緻密な仕事ぶりが伝わる。

室内は木の息吹に満ちている。中でも45cm角のケヤキ大黒柱を擁する玄関ホールは圧巻。加工が難しいケヤキを式台と上がりかまち、6寸角のヒノキ柱やスギの格天井が縦横に交錯する空間は、息を飲むほど美しい。視点を変えると彫刻などの装飾が一切なく、木組みと木肌の美しさを引き出した技とセンスに驚かされる。


ケヤキをふんだんに用いた玄関ホール。建具類はすべて手づくり、壁は漆喰。


折り上げ格天井と差し鴨居に圧倒される客間。柱はすべて6寸(約18cm)角のヒノキ。


心意気と対応力で高い要望も引き受ける

豪快さと繊細さの調和は客間にも見える。力強い折り上げ格天井の存在感に対し、職人技が光る建具や長欄間(おさらんま)は工芸品のように美しい。

Mさんは、理想の自邸を建てるために、かねてから日本建築の研究を独自に続け、ケヤキの材木も収集していた。実際に住まいづくりを託したのは、本格的な木造建築で知られる庵原建設だった。社内に製材所を持つ同社は、施主支給のケヤキを用途に応じて加工でき、Mさんが強く願った6尺の出し桁屋根にも対応できたからだ。「私の要望に難色を示す大工や工務店が多い中、庵原さんは『できる』と即答でした。その心意気にほれました」とMさんは振り返る。

日本の伝統文化を引き継ぐM邸。強さと美しさが融合する自邸の前で、Mさんは会心の笑みを見せる。

紹介動画


お問い合せフォームへ
ページトップへ